こんぱち。

音楽サークル「ましろ。」についての情報やDTM、ゲームについてだらだらぐだぐだ語ります。 たまにゲーム以外の事も。

 

科学アドベンチャーシリーズを3本まとめて語る


Category: PS3   Tags: PS3  感想  シュタインズゲート  志倉千代丸  阿保剛  林直孝  下倉バイオ  5ZIZZ  
生きてます。

ってまぁ、Twitterフィードを観てれば解るんですが…、ってあれ? 表示されてねぇ。後で設定し直そう…。
まぁそれは置いといて、前回の更新が5月とか…。
何だか長期休暇中にしかブログを更新していないような気がしますが。
唐突に仕事が忙しくなったりしてブログを更新する余裕もへったくれもありませんでした。

まぁそれでもゲームは何とか続けていたんですが。

今回は、

「Chaos;HEAd NOAH」
「Robotics;Notes」
「Steins;Gate 線形拘束のフェノグラム」

の科学アドベンチャーシリーズ3本立て。

※3つも合わせりゃそりゃ長文。

・そして、ワタシは、世界を殺す。――「Chaos;HEAd NOAH」



…今思ったけどPS3版のOPムービーって割とダイレクトにキャラが真っ二つとかなってるけど、CERO的には「D」なのよね、コレ…。

「Chaos;HEAd NOAH」公式サイト。

発売日はメンドくさいから省略。
Windows PC/Xbox360/PSP/PS3/iOS/Androidで発売中。
ちなみに、Xbox360版のみ「CERO:Z」指定となっております。
主にグロ描写で360版はZ指定との事ですが…、PS3版のOP見てる限りあんまり変わらん気もする。

例によってストーリーを公式サイトから。

 「三次元に興味はないよ」と言い切り、基地(ベース)と呼んでいるコンテナハウスで大量の美少女フィギュアに囲まれながら生活する、引きこもり一歩手前のの高校2年生、西條拓巳。
 彼が住む渋谷では、「ニュージェネレーションの狂気(通称:ニュージェネ)」と呼ばれる連続猟奇殺人事件が発生し、ネットやテレビを日々騒がせていた。
 ある日、いつもの様にチャットをしている拓巳の前に、『将軍』と名乗る人物が現れる。彼が発言したURLのリンク先にあったものは次のニュージェネ事件を予言するようなグロ画像だった。さらに、翌日、拓巳は、予言された通りの殺され方をした、凄惨な事件現場に遭遇する。そしてその遺体の前には、血まみれの少女――咲畑梨深が立ち尽くしていた。
 拓巳の平穏な日々に猟奇事件の影が忍び寄っていた――。



本作は今に続く科学アドベンチャーシリーズの第一作となる。サブジャンルとしては「妄想科学ADV(/NVL)」。
基本となるシステム自体はノベル系アドベンチャーを一度でもプレイしていれば戸惑う事は無い(むしろ、戸惑う人が居るのかどうかすら怪しいが)。
特筆すべき点としては、「妄想トリガー」がある事か。
本作では明確な選択肢の代わりに、西條拓巳がキャラクターとの会話中や意識の中で、「妄想」に耽るクセがある。
その妄想を「ポジティヴな妄想」か「ネガティヴな妄想」、どちらをするかによって展開が変わるという仕組み。

大多数の場面でこれと言った変化は無い(グラフィックや一部の台詞等が変化する程度)が、「全ての妄想を見る」という実績/トロフィーもある為、ゲーム内での収集要素でもあると言える。
ちなみに、基本的に童貞でエロ真っ盛りの高校2年生なので、ポジティヴな妄想は大体ちょっとエロい。若干マニアックな性癖や嗜好が垣間見られるので、「世界は広い」と思うか「CERO:Dならこんなもんか」と思うかはあなた次第。
また、「妄想トリガー」は二周目以降の各キャラクターシナリオへの分岐の入り口ともなる。
本作品は一周目では「Aエンド:silent sky」に必ず収束する仕組みとなっており、二周目以降、全キャラクターのシナリオをクリアして(BADエンドである「Bエンド:crying sky」含む)初めて、「Cエンド(トゥルーエンド):blue sky」に到達する事が出来る。

個人的な主観では、本作は後発の「シュタインズ・ゲート」より演出面では細かい事を多く行っている。
背景はポリゴンで描かれており、キャラクターの状態に合わせて視点が変化したり、イベント用CGもかなり多く用意されている。所々で細かいムービー(ディソードをリアルブートする時など)が入るのも見逃せない。

科学アドベンチャーシリーズは登場キャラクターにクセのある人物が多く登場するが、本作ではやはり主人公・西條拓巳だろう。
大多数の人が西條の思考や口調に呆気に取られるのでは無いかと…w
だが、前半部がそうだからと言ってこのゲームを投げてしまうのは勿体無い。最後にはきちんと成長するし、カタルシスが待っている。
登場するヒロインも魅力的な(クセのある?)キャラクターが多い。
西條が「悪魔女」として恐れる咲畑梨深、多重人格のように性格が変わる楠優愛、人気バンド「ファンタズム」のヴォーカルでありながら電波な事を口走る岸本あやせ(FES)、一見無邪気な中に狂気が垣間見える折原梢、常に勝ち気で上から目線な蒼井セナ、西條拓巳の妹、西條七海…。
これらのキャラクターたちは一周目ではその素顔を知る事は出来ないが、二周目以降のキャラクターシナリオで内面が深く掘り下げられている。

また、本作では作中に人気バンドとして「ファンタズム」が登場する事もあり、岸本あやせ(CV:榊原ゆい)が歌う曲が随所に挿入されている。
ちなみに個人的なフェイヴァリットはコレ。



相変わらずと言うか何と言うか、歌が上手い…。
各キャラクターシナリオのエンディングはそれぞれのキャラクターが歌う曲が流れるので、ヴォーカル曲は意外と多い。

更にちなみに、本作で登場する「VR技術」。これって実際はどうなの? という視点で見てみると…。
実際に色々と研究はなされているようではあるが、未だ実験段階で実用化には至っていない…、という事でよろしいのか?(眉唾なサイトばかりで有用な情報を見付けられなかった)

なお、本作での「科学」部分はその「VR技術」が出て来る程度で、「シュタインズ・ゲート」や「ロボティクス・ノーツ」のように本筋に大きく絡むほどでは無い。むしろ「科学」部分はシリーズを追う度に現実的に、また、濃くなって行く。
後のシリーズにも登場する「その目、誰の目?」という台詞や「ゲジ姉」(登場人物)は「カオス・ヘッド」が初出となるので、科学アドベンチャーシリーズを未プレイの人はやはり「カオス・ヘッド」からプレイするのが無難だろう。
ストーリー的には全作独立しており、作品内で全て完結するが同一の世界観の上に成り立っていて、「カオス・ヘッド」→「シュタインズ・ゲート」→「ロボティクス・ノーツ」と時系列が進んでいくため。
ただし、本作「カオス・ヘッド」は後発のシリーズと比較すると毛色がかなり違う。「シュタインズ・ゲート」のような割と取っ付きやすい部類のアドベンチャーでは無く、どちらかと言うと所謂「ギャルゲー」の部類だと思った方が良い。
…そういう意味では損をしているのだ、本作は…。
ストーリーを追うだけであればアニメ化されているので、そちらを視聴しても良いかもしれないが…、やはり個人的にはゲームでプレイして欲しい。



本作はファンディスクである「CHAOS;HEAD らぶChu☆Chu!」が存在する。
筆者は未プレイだが各キャラクターが気に入ったのであればプレイしても損は無い…、の…、か?
基本的にはシリアス無しのギャグスピンオフと伺っておりますが。どっちみち、いずれプレイするとは思います。

それと、物凄くどうでも良い事を突っ込ませて欲しい。
自分が楽器をやっているからか、イベントCGなんかで楽器(特にギター)が描かれているとどうしても気になるのですよ。
で、本作では「ファンタズム」というバンドが登場すると書きましたが、そのバンドがライヴをしているCGがあるんですね。
そこで良くバンドメンバーを見ると…。

ギターが2人でベース居ないよ!
しかも左利き用ストラトを右手で使ってたり(ジミ・ヘンドリックスが右利き用ストラトを左利きで使ってた、ってのはあるにはあったが)、色合い的にWashburn N5に酷似した(コントロールノブのレイアウトとピックアップ、ネックの色が違うぐらい)ギターが出て来たり、ついでに言えばお前らのギターのジャックにシールドも何も刺さってないよ!!

と…、どうしても思ってしまうんですね…。まぁ、だからと言って本編には一切関係は無いんですがw

後、更にどうでも良いけど星来オルジェル(作品内アニメのキャラクター)の衣装、思いっきり乳首の位置が描かれてるけど…、「CERO:D」って何処までOKなんだ???
これ、ポリゴンキャラならアウト、みたいな立ち位置なんですかね。OPムービーのキャラ真っ二つと言い、なんか基準が解らん。




CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッドノア) Xbox360 プラチナコレクション【CEROレーティング「Z」】CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッドノア) Xbox360 プラチナコレクション【CEROレーティング「Z」】
(2010/03/25)
Xbox 360

商品詳細を見る

CHAOS;HEAD NOAHCHAOS;HEAD NOAH
(2012/11/22)
PlayStation 3

商品詳細を見る

CHAOS;HEAD NOAH(通常版)CHAOS;HEAD NOAH(通常版)
(2010/06/24)
Sony PSP

商品詳細を見る

CHAOS;HEAD ボーカルcollectionCHAOS;HEAD ボーカルcollection
(2011/08/24)
(ゲーム・ミュージック)、nao 他

商品詳細を見る



・2019年。世界線変動率「1.048596」――「Robotics;Notes」







「Robotics;Notes」公式サイト。

PS3/360にて2012年6月28日発売。
今冬にはPS Vita版も発売予定。

ではストーリーを…、ジャケット裏から。

フォンドロイド――通称「ポケコン」の普及により、拡張現実が身近な存在となった近未来の種子島。そんな島にある中央種子島高校『ロボット研究部』は廃部の危機に直面していた。
2名しかいない部員の一人で主人公の"八汐海翔"は、こんな状況でも「ロボ部」に興味を示さず、ひたすらロボット格闘ゲームに夢中。そんな海翔を尻目に、猪突猛進のダメ部長"瀬乃宮あき穂"は「巨大ロボット完成」を目標に、目下の危機である廃部を避けるべく奮闘していた。
そんなある日、海翔はひょんなことから『君島レポート』なるA.R.アノテーションを発見する。
そこには、君島コウという人物による、世界を巻き込む陰謀の告発が記されていた。



本作はジャケット裏やプロモーションムービーにも書かれている通り、世界線変動率1.048596の世界、つまり、「シュタインズ・ゲート」で最後に辿り着いた世界線の延長となる世界での物語だ。
科学アドベンチャーシリーズ第三弾となる本作は、タイトルの通り「ロボット」「拡張現実(A.R.)」に焦点を当てている。サブジャンルとしては「拡張科学ADV」。
ただし、前2作とはこれも少し印象が違い、どちらかと言うと高校生が夢を追って奮闘する、ジュブナイル的な面が強く描かれている。

基本操作は省略するとして、本作ではついにキャラクターイラストがフルポリゴンモデル化された。作中でのキャラクターに動きが加わった事によって感情表現が更に広がったと言って良いだろう。
…惜しむらくは、そのパターンの少なさと、処理落ちによるfpsの低下だが…。(Xbox360版は知らないが、少なくともPS3版では一部のモーションで処理落ちが発生している)
また、一部のモーションが非常に長く、動きが終わるまで文章を進められない事もあって若干のテンポの悪さが発生しているのも惜しい。(あき穂が肩を落とすモーションは特に長い)
本作は時代設定が2019年となり、フォンドロイド(ポケコン。所謂Android、iOS系タブレット)が普及して「一人一台持っている」という世界観。その為、ポケコンを駆使するようにゲームシステムが構築されている。

背景もフルポリゴンで描かれている「ロボティクス・ノーツ」は、ポケコンのA.R.アプリ「居る夫。」を通じて背景を隅々まで見たり、拡大・縮小が出来るようになっている。この「居る夫。」を使用してジオタグを探したり、物語の重要な鍵を握る「君島レポート」を捜索する。

「ツイぽ」は現実の「Twitter」と同等のもの。本作ではこの「ツイぽ」が物語分岐の方法としての役割を持っている。「シュタインズ・ゲート」の「フォーントリガー」のようなもの…、だと思えば良いのだが、はっきり言って分岐が物凄く解りづらい。これは「シュタインズ・ゲート」でも同じだったが、「何の返信がどう影響する」のかが一見してかなり解りにくい。恐らく大多数の人が初見では「綯エンド(扱いとしては一応、BADエンド)」に到達したのでは無いだろうか…。
ただし、仮に分岐が解りやすかったとして、本作は構成に致命的な欠陥(と敢えて指摘する)を抱えている。
「ロボティクス・ノーツ」ではサブキャラクターシナリオとして、「神代フラウ」「大徳淳和」「愛理」ルートがまず存在する。
これらキャラクターのシナリオは、「カオス・ヘッド」のように全く同じ時間軸での別の物語、では無く、一つの大きな流れの中の一部として描かれる。
具体的には「チャプター6:大徳淳和」「チャプター7:神代フラウ」「チャプター8:愛理」…、という流れになっている。それぞれのルートに分岐した後は、クリアすると一旦クレジットが流れて終了する。
が、実際は前半部分でそれぞれのルートへのフラグを立てる事が出来るため、やろうと思えば共通パートからいきなり「チャプター8」へ移行する事も出来る。
そうなると何が問題か、と言うと、先に書いた通り「個別ルートは時系列に沿って進んでいる」ため、いきなり後のチャプターに行くとそれまでに起こった出来事を全て飛ばしてしまう事になる。キャラクターの立ち位置や考え方が個別ルート後は少し変わっているため、先に後のチャプターをプレイしてしまうと「何が起こったのか解らないまま」ストーリーを進める事になってしまう。
なので…、筆者個人としてはまず「チャプター5:綯エンド」を見てから、各キャラクターの時系列通りに進める事をお勧めする。
だが一つだけ疑問が残る。こういう構成であったのなら分岐はそもそも必要だったのか、と…。
もっと言えば、全体の流れとしては破綻していないので無理に分岐を作ったりルート開放をさせるのであれば、最初から一本道で作られていた方が良かったと思う。その方が流れを切ることも無くスッキリと進められたハズ。
ちなみに本作も、全キャラエンドに到達するとタイトル画面にトゥルールートへの入り口が表示される。
また、「日高昴」の個別シナリオが無かった事も残念。彼はれっきとしたロボ部員であり、本作でのメインキャラクターの一人なのだが…。彼の家庭事情や立ち位置は共通ルートやトゥルールートで描かれるとは言え、少し不遇な扱いをされている気がする。

科学アドベンチャーシリーズで登場人物は一癖も二癖もあるキャラクターばかりだが、本作も例外では無い。
ロボット格闘ゲーム「キルバラ」に全てを賭ける主人公・八汐海翔、天才プログラマーかつ腐女子(そしてツンデレ)というギャップを見せ付ける神代フラウなどはその良い例だろう。
特に主人公・八汐海翔は…、正直、好き/嫌いが極端に別れるキャラクターでは無いかと思う。爽やかな青春の雰囲気を持つ本作において、およそ主人公とは思えない台詞を何度か口にしたり、正直筆者ですら前半は「お前は一体何様だ?」と思っていた。もっとも、この冷め切った主人公に対するヒロイン・瀬乃宮あき穂が真逆のタイプなので、バランスが取れていると言えば取れているのだが…。
アニメ版ではそういった発言が少し(大幅に?)修正されているとは言え、本放送では視聴までに最低一週間かかると考えると、海翔の性格に視聴を切ってしまった人も少なからず居る気がする。ゲームでは自分のテンポで進められるからね…。
中盤~後半では少し自主性や周りへの気遣いを見せ始めるものの、最終チャプター付近での行動原理自体は序盤と全く変わっておらず、人として成長したのかどうかは不明…、と言うか、解りづらい。
綯ルートの終盤、エンディングでは綯にその事を指摘されて自問自答するものの、トゥルールートでは結局変わっていないどころか最早開き直っている感すらある。ある意味では良い根性をしている…。
ちなみに、海翔は格ゲーオタのため、登場する語句やTIPSには格闘ゲーム用語も数多く登場する。普段格闘ゲームをプレイしている方にはニヤリとする場面もあるだろう。(特にとある実績/トロフィーの名称とか)
海翔が格闘ゲーム「ガンヴァレル キルバラッドON-LINE」をプレイしている場面では、プレイヤーは実際にコマンドを入力する必要がある(QTEのようなもの)。
そのほとんどがストーリー本編に関係無いものの、とある場面ではBADエンド(綯エンドとは別)を回避する分岐として登場する。

先ほどから「綯」と書いているが、本作では「シュタインズ・ゲート」で登場した「天王寺綯」が成長し、JAXA職員として登場する。声優は「シュタインズ・ゲート」と変わらず山本彩乃が担当している。
「シュタインズ・ゲート」本編の時は(色々あって)不気味な印象を強く残した綯だったが、大人になった本作では快活な、海翔たちの良き理解者、または姉のような立ち位置となっている。…正直、「真っ直ぐに成長して良かった」、と思わずにいられない…。
また、時系列が繋がっている科学アドベンチャーシリーズ。「ツイぽ」ではHN「疾風迅雷のナイトハルト」氏や「DaSH」氏、「栗ご飯とカメハメ波」氏も登場し、それぞれのその後が少しだけ描かれている。過去の出来事である「渋谷地震」や「ラジオ会館崩落」についても少し触れられているが、どちらかと言うと「カオス・ヘッド」(渋谷地震)との繋がりが強いように感じた。
当然、「その目、誰の目?」や「ゲジ姉」も登場(しかも重要な鍵を握る役として)し、携帯電話(ポケコン)から童謡「かごめかごめ」が流れてくるのは「カオス・ヘッド」を想起させる。(もっとも、あちらは「通りゃんせ」だが)

では本作での「科学」部分はどうだろう。今までのシリーズでも実際に研究や開発をされている分野に対して、少しのファンタジーを付加したものとなっていた。本作も同じく、「ロボット」技術に対して未知のエネルギーである「モノポール」を登場させている。
が、今回のファンタジー部分であるそれは「シュタインズ・ゲート」のように能動的に発見したものでは無く、とある理由により受動的に海翔たちの前に現れる。正直、存在感が薄い。どちらかと言えば作中に登場する「HUG」や「ポケコン」の方が割と現実的な科学である、と言える。ただし、作中のロボットに関する技術力は現在の基準と同程度、もしくは少し進んだもの辺りとして描かれており、他のロボットアニメやゲームなどと比較すると、かなり現実的な描写となっているのが解る。
なお、本作に登場するロボットの大会、「ROBO-ONE」は実際に存在する。(そのせいか、コミカライズ版などでは「ROBO-BAN」と記載されている)

シナリオ全体の総括としては、若干消化不良、説明不足な面はあるものの、読後感は爽やかな印象。
本編中もそれぞれの「夢」に向かって進む姿が(一部のキャラクターを除いて)眩しいばかりに描かれている。
全体的に「王道をしっかりとこなす」ような印象。どんでん返しはあるものの、各キャラクタールート、全体の展開としては「王道」と言って良い。だからこそ余計にキャラクターたちの個性が際立つ。
そしてタイトル画面で流れる、阿保剛氏作曲による「Robotics;Notes -piano-」がまた素晴らしい。
「メインテーマ」のピアノ・ソロ版だが、少し憂いを帯びた曲調が本編中の青春を謳歌する高校生たちの一瞬の輝き、その中にある痛みを的確に表現している。



さて、科学アドベンチャーシリーズ本編としては現在の所「ロボティクス・ノーツ」が最新作となるが、この後に「シュタインズ・ゲート 線形拘束のフェノグラム」がある。これは次の項で書いていくが、もしあなたが「シュタインズ・ゲート」本編、そしてこの「ロボティクス・ノーツ」を気に入ったなら、「線形拘束のフェノグラム」は絶対にプレイするべきだ。たった一つのシナリオ、そのシナリオのためだけにプレイしても損は無い。


ROBOTICS;NOTES (通常版)ROBOTICS;NOTES (通常版)
(2012/06/28)
PlayStation 3

商品詳細を見る

ROBOTICS;NOTES (通常版)ROBOTICS;NOTES (通常版)
(2012/06/28)
Xbox 360

商品詳細を見る

ROBOTICS;NOTES オリジナルサウンドトラックROBOTICS;NOTES オリジナルサウンドトラック
(2012/08/22)
阿保 剛

商品詳細を見る



・ラボメンの数だけ物語がある。――「Steins;Gate 線形拘束のフェノグラム」





「Steins;Gate 線形拘束のフェノグラム」公式サイト。

PS3/360にて2013年4月25日発売。
こちらも今冬にはPS Vitaでの発売が予定されている。

さて、本作をプレイするに辺り、「シュタインズ・ゲート」本編をプレイ、クリアしておく事は絶対の大前提となるが、実は「ロボティクス・ノーツ」をプレイしておく事、も前提(敢えてそう断言する)となる。
(「シュタインズ・ゲート」本編の感想はこちら。
その理由は後述するとして、本作は「シュタインズ・ゲート」本編と同じ時間軸の、スピンオフ作品となる。
各キャラクターそれぞれの視点を通して、「あの場面の裏でどうなっていたか?」を描いたり、また違う物語を描いている。
この「線形拘束のフェノグラム」より以前にスピンオフとして「比翼恋理のだーりん」があるが(筆者は未プレイ)が、ギャグスピンオフの面が強いそちらに比べ、本作はほぼ全てのシナリオがシリアスな内容だ。
各シナリオについて全てを語るのは野暮だと思うのでそれはしないが、本編と同等のシリアスさを持つシナリオが半数以上を占める。
主人公・岡部倫太郎のみ2つのシナリオが入っており、最初の「走査線上のジキル」をクリアすると次々と他キャラクターのシナリオが開放される仕組み。また、本編の特色であった分岐システム「フォーントリガー」は実質無くなっている。(メールや電話着信はあるものの、それに対する返信で物語の分岐はしない)
システム的な面では今までの5pb.製アドベンチャーとほぼ同じなので、戸惑う事は全く無い。
(しかし、左 or 右スティックを弾いてページ送りにしているのは秀逸だと思う。「カオス・ヘッド」では「妄想トリガー」の関係上、十字キーにそれが割り当てられていたが、それでも基本的に片手でプレイ出来る事には変わりない)

さて、全てのシナリオについて話すのは野暮としながらも、筆者お気に入りのシナリオについては少し紹介しておこう。

・「走査線上のジキル Dr.Jekyll on lines」:岡部倫太郎(シナリオ:下倉バイオ)

岡部倫太郎は秋葉原の平和を守る正義のヒーロー「アルパカマン」として活躍していた。Dメールとタイムリープマシンを駆使する彼にとって事件の解決はたやすい。彼の正体を知る唯一のり会社、椎名まゆり手作りのアルパカマンスーツに身を包み、秋葉原を脅かす事件の解決に没頭していく。
ある日の朝、戦いに疲れた身体を休めるため未来ガジェット研究所で微睡んでいた岡部の元へ喪服姿の牧瀬紅莉栖が現れる。突然の来訪に驚く岡部だったが、彼女から衝撃の言葉を告げられる――



とにかく伏線の貼り方が凄まじく上手い。ある意味では叙述トリックに近いような、本当にある一点を成功させるためだけに書かれていると言っても良い。
本編中に岡部が味わった苦しみや葛藤をプレイヤーにまざまざと思い出させる、最初のシナリオとしては強烈に印象に残る一作。
そして久しぶりに岡部と再会したプレイヤーたちに「これでこそ岡部倫太郎だ」と思わせるキャラクター造形も秀逸。ただし、内容は激ヘヴィ。
本作が各話完結シナリオしか入っていないのは承知の上だが、せめてこのシナリオの岡部は本作の何処かで救ってやって欲しかった…、と思うのは筆者だけか。

・「黄昏色のソーテール Vermillion Sooteer」:牧瀬紅莉栖(シナリオ:三輪清宗)

過去に記憶を転送できる「タイムリープマシン」を完成させた牧瀬紅莉栖の前に、死の運命にある「椎名まゆり」を救うため、幾度となくタイムリープをくり返して来た岡部倫太郎が現れる。

何度もまゆりの死を目の当たりにし、タイムリープする気力も失い、廃人寸前となっていた岡部。かろうじて口を開いた岡部から事情を聞いた紅莉栖だったが、時既に遅く、まゆりはラウンダーによって拉致された後だった。

フェイリス・ニャンニャンの父で様々な方面に影響力を持つ秋葉幸高にも相談するが、やはり事態の解決には至らない。

その時、紅莉栖の携帯電話が鳴る。
発信者はドクター中鉢こと紅莉栖の父、牧瀬章一だった。



このシナリオは岡部が全てを諦めてしまう直前、秋葉原UPX前で紅莉栖と岡部が邂逅を果たす時間軸の物語。
(実際には秋葉幸高が生存しているため、別の世界線での出来事)
その時の様子を紅莉栖の視点から描いたものとなっている。本シナリオでの特色の一つはやはり、紅莉栖と父・牧瀬章一とのやり取りだろう。本編中にも登場はしているもののあまり良い印象を与えなかった牧瀬章一に対する補足のシナリオと言っても良い。
岡部のまゆりに対する悲痛な想いや、紅莉栖自身の岡部への想いなども描かれるが、メインはやはりそちらだろう。
このシナリオでは紅莉栖に対する救いも描かれるが…。

・「幽霊障害のランデヴー Ghosting Rendezvous」:阿万音鈴羽(シナリオ:新井輝)

激しい雨によって、ラジオ会館にめり込んだままのタイムマシンが故障してしまった。
もう過去へ向かう事はできなくなってしまったとショックを受ける鈴羽。
そんな失意の中、"それ"は現れた。鈴羽の目の前に2人の鈴羽が立っていたのだ。
1人は軍服姿で冷静な物言いと落ち着きを備えた鈴羽。もう1人はメイド服姿でどこかお気楽な印象を受ける鈴羽。
2人は他の世界線の記憶なのか、あるいは鈴羽の単なる幻想なのか、それは分からない。

だが、そんな2人と橋田至の協力により、なんとかタイムマシン修理の目処が立つ。
思いがけず時間ができた鈴羽はラボメンたち、特に父・橋田至と交流を図ることに――



時間軸としては鈴羽が過去に旅立つ直前の物語。
あらすじやスクリーンショットだけを見ればお気楽なギャグシナリオのように見えるが、本シナリオでは鈴羽に対する救いが描かれている。また、鈴羽だけでは無く、本編中では犬猿の仲のように描かれていた紅莉栖も同じように救われる。正直、この2人が仲よさげに話しているシーンでホッとしたファンも多いかもしれない。
また、同時に父・橋田至への想いや鈴羽自身の優しさ、強さもクローズアップされている。
タイムマシンの修理を終えた時、軍服姿の鈴羽が言う。「自分が過去に行く、キミはここに残れば良い」。しかし、「それが自分の使命だから」と断る鈴羽。
2人の鈴羽はメイド姿の鈴羽に言う。「キミはあたし達の希望。キミが居る平和な世界線に辿り着くために、あたし達は頑張る」と。
しかし…、本編をプレイしたプレイヤーはこの後に起こる鈴羽の「運命」を知っている。
プレイヤーはそれを知りながら、鈴羽の悲壮な決意を黙って見ているしか無い。もっとも、この時代に鈴羽が居る事自体が、その「運命」からは逃れられないのだが…。
ラストの鈴羽が過去へ旅立つシーン、エピローグでは涙を禁じ得ない傑作。

・「雨鈴鈴曲のスクレイパー A Strange Building Filled Of Love」:天王寺裕吾(シナリオ:坂本正吾)

ミスターブラウンこと天王寺裕吾は最愛の娘・綯について考えていた。ブラウン管工房を構える大檜山ビルと自宅、このふたつの家は綯にとって居心地のいい場所なのか――
そんな想いを抱えていたある日、なんとなく購入した宝くじで、1等に当選してしまう。思いがけず3億円という大金を手にした天王寺は、迷いながらもビルの建て替えを決意する。
かくして、約1年の工事期間を経て完成した新ビルだったが、肝心の綯の表情は暗い。建て替えてしまった事を後悔する天王寺だったが、岡部がDメールによるやり直しを提案する。
いったいどうすれば綯は満足するのか、そして綯の抱える想いとは――?



本シナリオはSG世界線(1.048596)では無いものの、全てが平和に進んでいる世界での物語。
そして、筆者が最も気に入っているシナリオ。
本シナリオはあらすじにもあるように、3億円を手にしたミスターブラウンが綯を満足させようと、東奔西走しつつひたすらビルを建て替えたり、あらゆる物を用意しようとするシナリオだ。
ミスターブラウンが綯を溺愛しているのは本編中の描写からも明らかだが、本シナリオではそれが暴走したような形になってしまう、ギャグ的側面の強いシナリオとなっている。前半は。
中盤以降、綯が真に求めているものが段々と明らかになるにつれ、シナリオの様相が一変する。
このシナリオが、先に書いた「ロボティクス・ノーツをプレイした人は絶対にやるべき」シナリオ。
キーワードは「自転車」。「ロボティクス・ノーツ」に登場した綯も自転車「さやいんげん号」を駆って種子島を走っていた。
本シナリオの綯が求めているものが明らかになった時、「シュタインズ・ゲート」と「ロボティクス・ノーツ」は一つに繋がる。そして、前半部分は壮大な前振りだったと気付かされ、最後のイベントCGは本作で最高のカタルシスが訪れる瞬間。傑作。

以上が筆者が気に入っている4つのシナリオ。
他にも橋田至と鈴羽の母・阿万音由季との馴れ初めが描かれる「絢爛仮想のファムファタール」、鈴羽とフェイリスの友情、フェイリス自身の葛藤が描かれる「桃色幻都のシャ・ノワール」など、良質なシナリオが入っている。2つめの岡部シナリオ「三世因果のアブダクション」は「SFミステリー」とも呼べる内容に仕上がっているし、「シュタインズ・ゲート」本編が好きな人ならほぼどれもハズレの無いシナリオ集だと思って良い。
また、とあるシナリオでは綯が格闘ゲームに興じる姿も描かれており、ここでも「シュタインズ・ゲート」と「ロボティクス・ノーツ」が繋がるようになっている。
単純なスピンオフに留まらない本作。総合的なボリュームは1話が約1時間半程度なので、全体でも15時間ほどしかかからないが、プレイして損は無い。

さて、科学アドベンチャーシリーズのこれからの展開としては、ゲームとしての発表は未だにされていない。
その代わり、「超常科学NVL」(文庫)として、「Occultic;Nine」が刊行される予定だ…、って発売日が2013年8月25日から延期になっとる…。
ってこれ、今年の春に刊行予定じゃなかったっけ…。
ま、まぁ、色々な広がりを見せる科学アドベンチャーシリーズ。ゲームの方も新作が発表されると信じて気長に待ちましょう…。

STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム (通常版)STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム (通常版)
(2013/04/25)
PlayStation 3

商品詳細を見る

STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム (通常版)STEINS;GATE 線形拘束のフェノグラム (通常版)
(2013/04/25)
Xbox 360

商品詳細を見る

STEINS;GATE Original Soundtrack+Radio CD(仮)STEINS;GATE Original Soundtrack+Radio CD(仮)
(2010/02/03)
いとうかなこ

商品詳細を見る
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : ■PLAYSTATION®3    ジャンル : ゲーム


Comments

Leave a Comment



10 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

09

11


 
スポンサーリンク
スポンサーリンク
 
タグリスト

 
プロフィール

GiT(じっと)

Author:GiT(じっと)
ゲームと音楽が好きなダメな人。

使用機材とか

色々

ましろ。
Youtube
ニコニコ動画
Soundcloud


 
Twitterフィード
 
 
 
Amazon TVゲームベストセラー
 
 
ブクログ
読んだ本やプレイしたゲームを忘れないように…。
 
 
 
 
ブロとも申請フォーム
 
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

 
Amazon ホビーベストセラー
 


Archive   RSS   Login